学校に通い出すと、仲の良い友達が一人できた。

『木崎 悠』という男の子。

クラス委員でいろいろと親切にしてくれる。

学校を案内してもらったり、勉強を教えてもらったり、何か困ったことがあるといつも木崎君を頼っていた。


「木崎君、また勉強教えて欲しいんだけど…」

「あぁ、いいよ。どこ?」


木崎君は優しいし頭が良い。

顔もかっこいいし、それから…


「星野さん?」

「あ!ごめんなさい!…ていうかいつもごめんね、教えてもらっちゃって…」

「いいよ、教えると復習にもなるしこっちも助かってるんだ。気にしないで」


その優しさにいつも私は甘えていた。