「……」


何も言わずに、じっとケータイの画面を見つめる。

誕生日に届いた唯一のメールを何度も読んだ。

そしてアドレスを押す。

もう望みは決まっている。

少しして画面に『CHAT』と大きく出てきた。


秀次>はじめまして。


Kはすぐに返事を返してきた。


K>はじめまして。やっときてくれたね。

秀次>誕生日プレゼント頼みたいんだけど。

K>もう決まってるの?早いね。

秀次>僕にはこれしかないから。


そして僕は望みを打ち込んだ。


秀次>僕を塾で一番にして。