寝ているサヨに声をかけると、ダルそうにあたしを見た。

「お散歩行こっか!」

サヨのリードを見せると、さっきの態度は嘘のように小屋から出てきた。

当たり前のように、首輪にリードを繋げて道路に出た。

おばあちゃんの家は、田舎で車はろくに通らない。

通るならば、自転車かバスくらい。


芝生をサヨと歩くと、風があたしの髪の毛を揺らいだ。

『ワフッ』

下を見ると、ゴールデンレトリバーがサヨに吠えていた。

サヨは黙ってゴールデンを見ている。

『あっ、おいラレス!』

ゴールデンを追いかけてくる、一人の男の人。

『ごめん!ラレスが勝手に走りだすから…。』

息を荒くした男の人は、あたしと同じくらいの年で茶色の髪の毛が特徴だった。

優しそうな笑顔で笑う、さわやかな人。