登校中、他の生徒達に変な目で見られ、何度か引き返そうと思った。
だけど、学校には芭菜が待っている。
『おはよう。』
『おはよう。』
玄関につくまで、ケータイを触って気をそらしていた。
だが、この挨拶でケータイを閉じ、スクールバッグの中に詰め込んだ。
何もなかったように、校門をくぐり、靴箱まで走る。
そして、シューズを履いてまた教室まで走る。
息が上がったのを、無理矢理治して教室に入った。
ガラガラ
あたしが教室に入ると、視線は一気にあたしに集まり、静まり返る。
『おぉ!あかり、おはよ!』
そんな沈黙を破ったのは、芭菜だった。
芭菜は、あたしのことをあかりと呼び始めた。


