何度断っても聞かない、強情な先生にいやいやながらも送ってもらうことにして、あたし達は家を目指した。
「田舎でしょ?」
『いいじゃん、ここ。でも車で一時間半とかきつすぎるっしょ。』
「ごめんね〜。」
『楽勝、楽勝!あ、そうだ。うち生弘樹さん、見たい!』
『あたしも〜。』
「なら電話してみる。」
なな達に押されて、電話帳で弘樹を探した。
プルプル...
『…どうした?』
「今ね、友達と麻坂いるんだけど、弘樹見たいって言うから会えない?無理だと思うけど…。」
『いいよ。今友達何人いる?』
「二人。」
『そっか。なら単車乗れねぇなぁ…。あぁ、あかり、怖いかもしれないけどさ、友達連れて来ていい?』
「あぁ…、うん。いいよ。」
『分かった。なら今どこ?』
「麻坂の駅。」
『なら行くわ。』
ツーツーツー...
弘樹の友達…。
また、健のときみたいに怖い人だったらどうしよう…。
『なんて?』
あたしのマイナス思考は、巴菜の笑顔によって解消された。
「いいって。弘樹の単車に乗ってくって言ってたんだけど、さすがに四人は怖いから、友達連れて行くってさ。」
『生弘樹見れるとか、超嬉しい!』
「でも巴菜さ、彼氏いるのに別の人の単車乗って大丈夫なの?」
『あ。そうじゃん。あたしも蓮に連絡する。』
そう言った巴菜は、スライド携帯を上手く使って蓮さんに電話を掛けた。
『もしもし、蓮?今から麻坂来れない?え、いいの?…うん、うん。あと10分?分かった。はい、はーい。じゃね。』
「なんて?」
『あと10分で来るだって。』
「おぉ。」


