「それは新円の真逆という」
「伝説のループスコープか! 驚いたな、まだ現存していたのか!」
「現存していたという言い方は正確ではない。 何故ならあの次元は中央13世界に属していない。 それは我々にとって存在しないのと同義である」
「いや、それはそうなんだけどね・・・」
話し声で目が覚めた。
トゥエンティはなんだろうと思った。
身体を起こしてみるとどうやら彼女は、乾いた藁の中で寝ていたらしい。
木の洞らしきその部屋は、驚くほど広くて意外に清潔で綺麗だった。
こんなに広い部屋なのだもの、本体の木は驚くほど大きいに違いない・・・。
そうトゥエンティが頭の中で思ったとき、彼女の寝ている部屋を見覚えのある顔が覗いた。シルヴァンと呼ばれた青年だった。
「気付いた? 良かった。 跳躍は慣れてないと酷く身体に負担がかかるんだ。 手違いで私とリュフトヒェンが召喚されてしまったせいで、下手をすると出て行けなくなるところでね。 君の故郷はどこだい? フィユーだから知らないかな。 行きたいところがあるのなら送って行ってあげるよ」
「ここは何処なの?」
「イサだ。 マイナス4ワールド。 エルフとフェアリーの多い平和な世界だよ。 フィユーも比較的多く居る。 交易船も出ているから、マイナス世界なら何処にでも合法的に移動出来る。 ・・・どうした?」
「解らないわ」
トゥエンティは力なく言った。
「あなたの言っている事が一つも理解できないの。 私を帰して。 あの世界に。 私は帰りたいところなんかないわ。 あそこしか覚えてないのよ」
「伝説のループスコープか! 驚いたな、まだ現存していたのか!」
「現存していたという言い方は正確ではない。 何故ならあの次元は中央13世界に属していない。 それは我々にとって存在しないのと同義である」
「いや、それはそうなんだけどね・・・」
話し声で目が覚めた。
トゥエンティはなんだろうと思った。
身体を起こしてみるとどうやら彼女は、乾いた藁の中で寝ていたらしい。
木の洞らしきその部屋は、驚くほど広くて意外に清潔で綺麗だった。
こんなに広い部屋なのだもの、本体の木は驚くほど大きいに違いない・・・。
そうトゥエンティが頭の中で思ったとき、彼女の寝ている部屋を見覚えのある顔が覗いた。シルヴァンと呼ばれた青年だった。
「気付いた? 良かった。 跳躍は慣れてないと酷く身体に負担がかかるんだ。 手違いで私とリュフトヒェンが召喚されてしまったせいで、下手をすると出て行けなくなるところでね。 君の故郷はどこだい? フィユーだから知らないかな。 行きたいところがあるのなら送って行ってあげるよ」
「ここは何処なの?」
「イサだ。 マイナス4ワールド。 エルフとフェアリーの多い平和な世界だよ。 フィユーも比較的多く居る。 交易船も出ているから、マイナス世界なら何処にでも合法的に移動出来る。 ・・・どうした?」
「解らないわ」
トゥエンティは力なく言った。
「あなたの言っている事が一つも理解できないの。 私を帰して。 あの世界に。 私は帰りたいところなんかないわ。 あそこしか覚えてないのよ」

