昼に爺さんと飯を食えると思ったら
爺さんは今日は不在だった。
街で一番年を取った住民が書いた
日記兼記録を、頂きに行ったんだとかなんとか。

そして夕方に帰ってきたらしいが
俺はちょうど任務に出る準備で忙しく
話をする時間が無かった。

「じゃあな、オニキス」

よしよしと頭を撫でると、
オニキスは目を細めた。

「今日は近場だから、日付変わる前には帰れると思うから」

そう言うと、ちゃんと返事に頷いてくれる。
いってらっしゃいという様に、短い手を振って
俺を見送ってくれた。