「‥あの、僕と一緒に踊って頂けませんか?」
お。
さっそく、リビアンに声が掛かった。
リビアンはニッコリ笑って差し出せれた手を取ろうとしたが
モルダはそれを許さない。
「リビアンは俺のモンなんだかんな!!」
「ちょっと、何言ってんのよ!」
リビアンを誘った男の人を鋭い目で睨み付けるモルダ。
あぁ、これじゃあ2人とも任務がまともに出来ねぇだろうな。
俺は2人から離れて、情報を訊き出す事にした。
踊りは何とか出来るし、適当にベラベラ喋ってくれそうな‥
マダムでも探すか。
「きゃっ」
その時、とんっと背中に重みが掛った。
色とりどりのドレスの中、真っ黒なドレスを着たその子。
銀色の綺麗な髪に、アメシストの様な瞳。
「‥っ!アメス!?」
俺と同じ様にびっくりした顔のアメスは、
いつもの様に髪を下ろしてなく
綺麗な紫の石のゴムで紙を上げていた。
かっ、可愛い‥ッ!!
「セレスさん、任務ここだったんですか!?」
目を丸くしながら小声で言うアメスは、
いつもと違う感じがした。
でも、いつもと同じ香水の香りに、
俺は何故か安心する。
「‥お前は、何で此処に?」
「‥誘われた、ので」
すみません、また後で。
そう言うとアメスは、
さっと人ごみの中へ消えていった。
‥え、誘われた?

