ものすごい勢いで
私は自分の家へともぐりこんだ。

ドアの閉めると同時に
混乱した頭。
え・・どういうこと?
今日会ったばっかりの人にキスされたんだよ!?
何で私否定しなかったんだろ。
何やってんだよ,私!!!


真夜中になり隆也は帰ってきた。
「あれ玲奈起きてたんだ」
「おかえり」
「うん,ただいま」

そう言って疲れている隆也は
そっとカバンを置いた。

「寝ててよかったのに」
「寝れなくて・・遅かったね」
「うん,友達と飲んでた」
「そうなんだ」

少し不思議そうに「手洗ってくるね」と
一言言って隆也は私のすぐ横を通り過ぎた。

「あのさ隆也・・今日隣の」
「ごめん,少しだけ寝かせてくれる?」

「・・うん」

隆也は肩を抑えながら
ベッドへと倒れこんだ。

そんな姿をじっとリビングから眺めている私。
隆也って最近友達の夜遊び激しくない?

それから私もベッドに入り
眠りについた。


「ん・・」
隆也が目を覚ました。
時計を確認するもうちょっとでお昼。
「やべッッ!!!」
勢いよく起き上がって「今日土曜じゃん・・」
ベッドが弾みまくり私は目を覚ました。
「んー・・何したの?」
「ごめん・・何でもない」

その時インターホンなった。

「誰だろ」
「あ,私出るよ」

私がゆっくりベッドから下りた。
はいと返事をしても応答なし。
ドアを開けると怪しげに立っている男。
「あ!!昨日の!!」
「これ回覧板」

黒ブチメガネをかけた男。
雅・・だよね。
「どうも」
もらおうとしても手を離してくれない。
回覧板を引っ張ってもびくともしない。
「手離してよ」
「無理」
「何なの!?」

そんな会話を聞いて
後ろから隆也が声をかけてきた。

「誰?」