『おぉーい』


隣から声がしたんだ。


『全然気がつく気配ないんだもん』


『えっ?!』


隣に笑顔の女の子が立っていた。


背が小さく茶色い髪の毛が似合う


オレンジ色に包まれた



笑顔が似合う君



隣に人がいるなんて気づきもしない僕



『なに独り言いってるの?笑』



はずかしそうに君は僕に呟いた。



『だって夕日スゲー綺麗なんだったからさ』



顔もあわせられないくらい恥ずかしい僕は



また街に目をやった。



『楓君だよね?ワタシも三組だよ』



君の目は僕に向けられて、とても深いその黒い瞳に



僕はそのときにはきっと



もうすいこまれていたんだ。きっと



『なんで知ってんだよ俺の名前』



『HRで自己紹介したじゃん?女子も騒いでたし覚えちゃうよ』



『そっか自己紹介ね。でも俺お前の名前知らないけど・・・なんてゆうの?』



『宮川奏(ミヤガワカナデ)よろしくね』


『宮川かぁこちらこそよろしく』