その時、



キーンコーンカーンコーン…



「「あっ…」」



突然、鳴り響いた5時間目の終わりを告げるチャイムの音。



キーンコーンカーンコーン…って、



あっ…



そっか…



幸せすぎてすっかり忘れてたけど、



今、



授業中…



だったんだっけ…



しかも、



はははっ…



あたし体操服のまんまだし…



あたしは自分の姿を見ながら苦笑いを浮かべると、



あっ!!



そうだっ!!



ついでだし…



放課後までここで過ごしちゃおっ!!



目を輝かせながらポンッと手を叩いた。



あの女の人も彼女じゃないってわかったし…



先生の白衣も洗濯出来ることになっちゃったし…



ふふふっ♪



今は何もかも解決して幸せだし…ねっ。



こういうときは、



先生と…



うん。やっぱ好きな人とはなるべく一緒に過ごさなきゃっ…だよねっ!!



ってことで、



「セ・ン・セっ♪」



「んだよ…」



あたしは口元をヒくつかせる先生を上目遣いで見つめた。



「あたし…先生と一緒にいたいし…このままここで…」



そして甘えた声を出しながら呟いた…



瞬間、



「甘えんな。ふざけんな。ってか、お前キモい…」



「えっ…」



先生はやっぱり“先生”で…



「ってか、元気なら帰れ。今のお前は俺の部屋に用はねぇだろ?ここはお前みたいな元気な奴が来るとこじゃねぇんだよ。帰れ、帰れ。」



「えぇ~!!」



先生はどこまでも“先生”で…


「でも…」



「出てけ。」



「でもでも…」



「出てけ…ってんだよっ!!」



あたしを無理やりベッドから引きずり下ろし、



ドアの前に引っ張って行くと、



「じゃなあ。」



ピシャとドアを閉めてきた。