夜鬼の家への帰り道。


私は夜鬼と手を繋いだままであった。

夜鬼曰く
鬼山の夜はとても危険で他の妖怪が潜んでいるそうだ。


だが、私からしたら夜の山は何よりも綺麗で途中途中目移りをしてしまう。


そして何がでるかわからない山にドキドキして見てて飽きなかった。


「そんな首を回してたらとれちまうぞ?」


夜鬼がからかって言った。


「そんな簡単にとれないよ……。綺麗だなぁって見てるだけじゃない。」


「そんなに綺麗か?」


分からないとでも言うように夜鬼は首を傾げた。


なんて風流のないやつ。