秘密の関係

健一くんの手には私が今まさに探してるそれがあった。


「な、なな…」


「橘〜喋れてないよ(笑)なんでって?」


私は頷く。


「だってお前、昨日慌てて出てくんだもん。

忘れ物がどうのとか言いながら。

わざわざ取りに戻ってくる位だから大事な物かと思って届けてやろうかと…」


「そ、そうなんだ。ありがと」

手を出して受け取ろうとしたけど渡してくれない。