それからおれは毎日凛と帰りを共にし、

保育園から家までの10分程度の短い時間だったけど、その時間を大切にしていた。



未有もいるからお互いが敬語だけど、
それでも凛と話す内容はとても楽しくて、毎日が楽しみになっていた。



再びそれが日課となったある日の放課後。



「さーて!帰るぞっ」



5時間目の授業を終えて、待ちに待った時間。


自然と心が浮かれてくる。




「なあ流架?」


「なにー?」




帰り支度を整えていると、光輝が話しかけてきた。



「お前、最近放課後になると機嫌いいよな。
なにかあるのか?」



「え?」



「すぐに帰ろうとするし、
鼻歌とか歌ってたりするし」




「えっと、実は・・・・・・」