しばらく2人の間に沈黙が流れた。




「あ、あの……」



その沈黙に耐え切れず、おれはおずおずと先生に話しかけた。



「お礼……、なにがいい?」



「え?」



唐突なおれの言葉に、当然先生は驚いている。





「えっと、その……
未有を助けてくれたから……」



なんだか急に恥ずかしくなってきて、
視線を外しながら言った。





「なんでもいいのか?」



「うん。おれに出来ることだったら……」





「……なら、お前が欲しい」



「え?」



先生のその言葉におれは再び視線を上げた。