帰りにもうあいつには会わない―――



そう決心したのに…




「おや、流架くん。
また会いましたね」



そう。

なぜかあれから、どれだけ迎えの時間をずらしても毎日毎日…


かれこれ1週間くらい綾瀬と遭遇していた。




なぜ…?

なぜだ?!




なんでこんなに帰りが一緒になっちゃうんだよ―――?!



つーか、もしかして待ち伏せされてる…?



いやいや!!
それこそ訳わかんねぇだろ!




ほんっとこの人得体が知れねぇよな…。



まあでも、あれから特になにか仕掛けてくるわけでもないし…



家までちゃんと送ってくれるし、時には買い物まで付き合ってくれてるし。




それに、この人の話聞いてるとなんとなく楽しいんだよな。




だから別に一緒に帰るくらいならいっかなー、なんて思い始めていた。