それから2週間後――。
相変わらず、おれは保育園と学校を行ったり来たり…。
奇跡的に未有も、熱を出したりすることなく何の問題もなく過ごしていた。

それに、なんとなく光輝の言ったことも気になっていたので、それとなく凛先生を観察(?)してみたが、あいつが言うような感じは全くもって見られなかった。

失礼なヤツだな、まったく…。

そして今日は日曜日。

隣の家のおばさん夫婦が
“たまには息抜きしなさい”
っつーことで未有を預かってくれた。

未有もそのおばさん夫婦には懐いているから安心に思い、おれは素直に甘えることにした。

その久しぶりの1人の時間を使い、おれは光輝と遊びに行くことにした。

「流架と遊びに行くの久しぶりだな!」

「そーだなー
悪いな、誘いに全然付き合えなくて・・・」

未有のお守りで誘われても断ってばっかだったからなー。

おれたちはどこへ行くでもなく、地元の町をふらふらと歩く。
それだけでも今のおれにはかなりの息抜きとなっていた。

今の生活も楽しいんだけど、やっぱ疲れることもあるしな。
おばちゃんに感謝だな!!

2人で食事しながらバカ話をしたり、ゲーセンで遊んだり……
1日はあっという間に過ぎ、時刻は夕方の6時をまわろうとしていた。

「やべっ
さすがにもう帰らねぇと!」

時計を見ながら光輝に言う。

「そっか、もうそんな時間か。家まで送るよ」

「いーって、いーって!
女じゃあるまいし、1人で帰れるっつーの」

本当、光輝は心配性なんだから!

「じゃーな、光輝!
また明日学校でな!」

大きく手を振り、おれは光輝から遠ざかって行った。

さ、早く帰らねぇと、未有が待ってる!
おばちゃんたちにも悪いしな。

久々の休暇で、息抜きしたおれは、軽い足取りで家に向かった。

しかし――。
そこで事件は起きた。

家までの道を歩いていたとき、ふと目に入った光景。

車道を挟んで反対側の歩道を歩いていた2人組みの男の人。
1人はかなりの長身で、もう1人はその人と頭1コ分位違っていた。

そして、その長身の人には見覚えが…。

あれは…