「ですが、園長!それでは……」

「片岡先生?園児が誰もいなくなってもよろしいのですか?」

「……っ!それは……っ」

「でしょう?先生が目を瞑っていてくだされば問題はないのですよ?」

「……」


なおも喰い下がるおっさんに園長は上手いこと言いくるめ……。

「わ、分かりました……。
し、しかし!今回だけですよ!もしもまたこのような事態が起きたら覚悟しておいてくださいね!」


おっさんはそう怒鳴ってソファから立ち上がり、人垣を掻き分けながら、園長室を出て行った。