次の日――。

この日ももちろんおれは未有を保育園に預けて、学校に行く。

そしてその学校には、光輝がいる。

なんとなく気まずい感じけど、結局いつかは会わなくちゃいけないんだし……。

今避けても、明日避けても同じこと?
ってことで、おれはとりあえず学校へ向かうことにした。

したんだけど……。

やっぱり顔合わすの気まずいよなぁ。
友達だと思っていたヤツに告られて、襲われそうになって……。

どんな反応したらいいんだよ?

はぁ。


――昨日、あれから凛は心配だから泊まってくれると言ったけど、おれはその申し出を断ったためそのまま凛は家に帰ることとなった。

だって、なんつーか、外の敵より内の敵っつーの?

あれ以上凛と一緒にいたらまたなにされるか分からないから、丁重にお断りをしたんだ
けど……。

やっぱ怒ったかな?

結局は帰る、帰らないで永遠に続きそうなくらいの言い合いになったから、おれに追い出されたわけだし。

なんか朝も、いい大人のくせにふて腐れてたし。

ま、保育園だし態度には出してなかったけど。

凛って、すごい男前のくせに、中身はてんで子どもだもんなぁ。

そのギャップが面白いかも。

って!
そんなこと考えているうちに、学校着いちゃったじゃんよ!

心の準備(?) も出来ていないまま、学校に着き下駄箱で靴を履き替えていると……。

「流架」

「え?」

不意に名前を呼ばれ、振り向くとそこにいたのはその悩みの種の張本人、光輝だった。

「……おはよ」

「……」

なんとなく顔を合わせづらくて、顔をそらしてしまう。

うわっ、おれちょっとやなヤツ?

「……。
流架、話があるんだ」

「……おれは別に話すことはない」

光輝のことは友達として好きだ。

でも、あんな事があった後ですぐに元の関係に戻れるほどおれは出来た人間じゃない。

「……少しでいい。頼む」

光輝に頭を下げられて、親友にそんな事をされてしまっては邪険に追い払う事もできな
くて……。

「……わかった」

そう一言だけ呟いておれは先を歩く光輝の後をついていった。