第10話
我々は、杏子が横浜に居るという情報を洗っていた。
「どうだ、顔確認出来たか?」「いいえ、まだです。」「次は…?」「サラリーマン風、一人。」
「黒人、二人」「白人女性、一人」こういう状況が、幾日か過ぎた。
「班長」「んっ、どうした。」「杏子です。」
「よし、間違いないか?」「はい。」「了解」「B班」「はいっ。」「追えっ。」「了解」
その後、中国人が出て来た。我々A班は、男の方を追った。「絶対に、見失うな!」「了解」
それぞれ、二班に分かれて二人を尾行した。
人影が無くなる時間帯、午前2時を、回った。「感ずかれたか?」「いや、そんなはずはない。」
急に、走り出した。そこへ、車が…”キャキャッー!男の行く手を塞いだ。「逃げたぞ!」
「了解」「○○町方面だ!」「了解」「ビルの中へ、入ったぞ」「了解」「地下だ!」「…」
「おい、!」「…」「佐久間っ!」「…」「ちぇっ」”どうした?佐久間!捕まったか”
拳銃を取り出し、構えて姿を探した。”何処だ?”「…」”逃げたか?”

”いや、どこかに居る!感じる!”身構えて、耳を澄ます。ドサッ!次の瞬間、僕は気を失った。

「起きろよ!」かすかに、聞える。”身体が、動かねえ。どうして?だるい!”パッシャ〜ン!
   
水を、掛けられた。”ひ、左手が、動かない。熱い!”「ちぇっ、痛っ!」

左手固定され、中指の爪が剥がされてその上に、蝋燭が…燃えてた。もう、既に

くすぶって、いた。「ああ、熱い!」「ふふふ…どうだ!この味は?あんっ!」「お前の仲間は、

持たなかった。途中で、発狂して神経がでて、死んだよ。」”クククッ!”身体が、震え出した。

「何を、聞きたい?あんっ!お前ら、何を聞きたい?教えてやるよ!どうだ?」「はっはははは…」
「強がりばかり…、本当は、何も喋らないくせに…。」「…」「まあ、何処まで持ちますか?」
   
指に、火がつき始めた。「グギャアーッ!」身体中が、震えてる。歯軋りの音が、鳴り始めた。
   
そこへ、”ズドーッン、ズドッーン!”銃声が…。「止めろ!外は、包囲した。」「佐久間っ!」

「すみません、遅くなっちゃって!」「おせえ〜よう!てめえ。」指の火は、消された。

僕の身体に、一生残る跡が、出来た。

男達は、裏口から逃げた。