気が付いたら辺りはもう真っ暗で、
月明かりが照らしたあたしの膝から血が溢れてる。

ジンジンと痛むその傷と、背景。

それはなんだか酷く懐かしさを感じた。




あたしはその場に痛む膝をぎゅっと抱えて蹲る。




飲み込まれてしまえばいいんだ


こんなちっぽけなあたしは

ヒツヨウのないあたしは

いらない子のあたしは


真っ黒な空に飲み込まれて

消えてしまえばいいんだ




あたしなんかに手を差し伸べてくれる人なんて

ひとりもいないんだから