あの人が渡したキャリーバックを開くと入っていたのは服4着と、白い封筒。

服の趣向で、これは執事の鈴木が詰めたものだとわかった。鈴木とは少し仲がよかったっていっても少し話してただけだけど、あたし好みの服を詰めてくれたんだと想う。

でも4着で冬を越せるわけがないから、買いに行かなきゃな。


白い封筒の中身は開かなくても分かってる。

唯一母が詰めたもの。




「・・・これだと25くらいかな。あ、アタリ。」




封筒をあけると想ったとおりお金だった。

いつもそう。

なにかある度、お金を渡す。それでいいと思ってる、きっと。
あたしもその方がいい。

お金意外にあの人を親だと言えるモノがないから。



よく見ると封筒の中に1枚紙が入っていた。