部屋の中心にある小さなテーブルの上には、硝子製の灰皿が置かれていた。


…どうゆうつもりでおばあちゃんはコレを置いたんだろう。
色々母から聞いてるに違いないけれど。

灰皿を見たら吸いたくなる喫煙者の性。
とりあえずあたしはポケットから煙草を出して火を付ける。


少し窓を開けたら、東京とは違う温度の風が入り込んで来た。

つめたいつめたい風が、あたしの吐く煙を攫って行った。