「あんたァ!なに油うってん!」 「あかん!かあちゃんや!」 八百屋のおっちゃんは、減った駕籠の中身をたまたま近くを通りかかった奥さんに見付かって、怒られて。 そんな光景をみて、あたしはまた笑ってしまった。 「今日は肉じゃがやな。みんな食べていきん。」 「俺だけでええやん。」 「りっくん、ずるいわぁ」 「ご飯と心春食べてこっかな」 「エイジィィィィ!」 そんなみんなの背中をみて、なんだか嬉しかった。 そして酷く安心した。 みんながいるなら大丈夫。恐いことなんて何にもない。