間も無く、大きな一つの扉の前にリリア達は辿り着いた ロイが扉を開けると、そこはまるで宝石箱かのような輝きを放っていた リリアは昔、こんなきらびやかな部屋で過ごしていた時を思い出す あの頃は楽しかった まだ、病気なんかわずらっていないお母様とまだ犯罪に手を染めていなかったお父様 その時間はリリアにとって宝物 そんな光景を思い出しながら、リリアは部屋に立ち尽くした 「ここが俺様の部屋だ。 どうだ? 豪華だろう?」 自慢げにロイは笑う 『………。』 そんなロイを、ウォルフは睨み付けていた