ひゃああああああ――!
誰か入ってきたの……?
あたしはその音で、まるで夢から覚めたみたいにココが保健室だってことに気づき、ヒヤヒヤする。
だって、ヤバい状況なんだもん。
カーテンで閉ざされたベッドの上で仰向けになるあたしと、そんなあたしに股がっている千秋……。
かなりマズイよぉ。
こんなところをもしも誰かに見られたりでもしたら……言い訳のしようもないよ。
アタフタするあたしを、千秋は面白いモノでも見たかのような顔で「フッ」と鼻で笑ってくる。
なによぉ……。
もとはと言えば千秋が呼び出したんじゃない……。
こんな時も余裕たっぷりな千秋とは裏腹に、あたしは変な汗でもかきそうなくらい心臓バクバクだ。


