【続】俺様王子と秘密の時間



諦めることに諦めてきた……。


自分が可愛くないということも、王子様に釣り合わないということも自分が一番わかっていたこと。

だからいつも王子様を囲む可愛い女の子達が羨ましかった。



だけど千秋はあたしをちゃんと見ていてくれた。



ステージに向かって走るあたしへの女の子達の騒ぎ声は、次第に罵声へ変わっていた。


消えろとか凡人とかウザイとか。


あたしはみんなが見てる前で告白するという女の子達の条件を思い出した。

けどあたしは女の子達に認めほしいからとか、嫌がらせをやめてほしいから告白するんじゃない。


そんなものどうでもよかった。


嫌がらせをしたければすればいいし、馬鹿にしたかったら気が済むまですればいい。

終業式をぶち壊しにするようなことをして西山先生にげんこつをくらって怒鳴られたっていい。



笑われたって構わない。

千秋に告白出来るなら笑い者にだってなれる。