同時に千秋がステージに上がる。
たったそれだけで女の子達がざわざわとする。
「先輩」
ステージに向かう寸前に呼び止められ涼くんを見ると、あたしにこう言って満面の笑みを浮かべた。
「僕が、綺麗に撮ってあげるよ」
指でカメラの形を作る涼くん。
あたしはそれに笑い返したけど、ぎこちなかったかもしれない。
相手はみんなの王子様だから。
「ちょっ。見て見て」
「うわっ。マジぃ〜?」
声がする方へ目線をやると渡り廊下であたしを捲し立てた女の子達がこっちを見ていた。
ドクドクと心臓が暴れだす。
「あの凡人、ほんとに告白するつもりかしら?」
「身の程知らずの凡人だねー」
「振られるに決まってんのに」
クスクス、ヒソヒソ聞こえる。


