クリクリした瞳で首を傾ける。
さらに追い討ちをかけるかのように涼くんは言った。
「王子も同じマイク付けてるから先輩を振るか受け入れるか、王子の答えもみんなに聞こえるよ」
うっ、嘘でしょ……。
準備がよすぎだよ……。
あたしはこの場で告白をしようと思って来たのは間違いない。
でもマイクを使ってみんなに聞かせようって考えはなかった。
だけどみんなが居たって構わなくて、みんなが居る前で千秋に告白しようとここへ走ってきた。
場違いもいいとこだって重々承知してる。
緊張してないって言えば嘘になるし、怖いかって聞かれたら迷うことなく怖くないと言える。
逃げることが一番卑怯なこと。
もう過去を振り返りたくない。
「ほら、早く」
涼くんがあたしの背中を押した。


