教室から飛び出す時に握りしめてきた苺ミルクのキャンディのビンを、再び強く強く握りしめる。
千秋からの贈り物はあたしを強くしてくれるような気がした……。
焦る気持ちが疾走してしまうのを抑えながら入り口から一歩踏み出した。
――パシッ!
けれど誰かに腕を掴まれた。
だ、誰……?
目を見開いた先に居たのは。
「シッー。静かにして」
口の前で人差し指を立てて声を潜める男の子。
腕を掴まれたままあたしは入り口の隅っこへ連れていかれた。
「あの、涼くん……?」
「いきなりごめんね」
ど、ど、どうして涼くんが?
現れたのは首からカメラをさげた涼くんだった。
突然のことに混乱するあたしをよそに涼くんはポケットからなにか取り出した。


