「さて、終業式始まるからあたし達も行こっか?てか始まってるかもね?」
はーちゃんの声がしてもあたしはなかなか動けなかった。
パチッとはーちゃんはウインクして、羽鳥とコウちゃんと一緒に教室を出て行った。
一人ぼっちになった教室の中で、苺ミルクのキャンディのビンを握りしめて自分に問いかける。
あたし、このままでいいの?
しばらく考えていた。
諦めるか諦めないかじゃなくて、どうやって千秋に向き合うかを。
どうやったらあたしの気持ち全部が千秋に伝わるかを。
『お前、もう逃げないんじゃなかったのか?』
ふと頭に浮かんだのはどしゃ降りの雨の日の千秋の言葉……。
弱いあたしに向けられた言葉。
気づいたら走り出していた。
どうやってなんて何一つ考えていないまま、ただ千秋に会いたい一心であたしは体育館へ走り出す。
もう、絶対逃げない……。


