【続】俺様王子と秘密の時間



あたしはフリーズした。

石みたいにカチカチだ。

だって……。


せ、せせせせ、セッ……



「な……なななな……」


もう言葉にならなかった。

あたしは羽鳥の無神経な質問に、怒りと恥ずかしさがこみあげてきて、ぷるぷると震えた。



「羽鳥のバカあああ……!!」


なんてこと言うのよっ!!

乙女に向かってそんなさらりと。



「ちげぇの?お前がニヤケ顔してっから、シイはアイツとヤ……」


バコンッ!!


鈍い音が響いて顔をあげると、はーちゃんが上履きで羽鳥の頭をひっぱたいた様子だった。



「デリカシーのない男は嫌われるわよ?」

「ってぇな……」


本当に痛そうだ。

たんこぶでも出来たんじゃない?



「聞こえてたわよ?シイにそういうこと言うんじゃないわよ。アンタと一緒にしたら可哀想だわ」