「羽鳥、嘘はよくないわよ?」
「そうだーそうだー!」
はーちゃんとコウちゃんが話しに入ってくる。
羽鳥の嘘ってよくない嘘が多い。
前も千秋の誕生日を嘘つかれたことがあったし……。
「シイにあげたビンあるだろ?」
「ビンって苺ミルクのキャンディが入ってたやつ?」
「ああ」
そういえばキャンディが入ったビンをあたしはずっと鞄にしまいっぱなしだ。
すっかり忘れていたあたしは鞄からソレを取り出した。
「それ、オレじゃねぇから」
取り出したと同時に羽鳥が言う。
「えー!?じゃ、じゃあ誰が?」
苺ミルクのキャンディがいっぱい入った可愛らしいビンは、少し前にあたしの机に置かれていた。
「オレじゃなかったら、一人しかいねぇだろ?」
ドキンッ……。
羽鳥じゃなかったら……。
淡い期待に膨らむ胸と複雑な気持ちが交わる。


