ポケットに手を突っこんだ羽鳥はめんどくさそうな物言いだった。
どう切り出そうか考えてない。
でも言葉を考えていたって羽鳥の前では無意味で。
だから下手でもほんとの気持ちを伝えようと思った。
「羽鳥のことが大好きだよ」
自然と言葉が口をついて出た。
緊張や怖さなんてなかった。
眉を寄せて、だけど少し悲しげな表情をする羽鳥。
「……大好き。でも恋とか友情とかそういうんじゃないの……」
羽鳥のことは好きなの……。
嫌いなわけがない。
だけどそれを恋と呼ぶには遠すぎて、友情と呼ぶには近すぎるあたし達。
「勝手なこと言ってるってわかってる。でも羽鳥は……」
思い切って顔を上げると羽鳥と目が合って、逸らしてしまいたいくらい真剣さを含んでいた。
あたしはスカートの裾をギュッと握りこんだ。
そしてやっとわかった気持ちをそのまま口にする。


