はーちゃんの問いかけにあたしはコクリと小さく頷いてみせた。
「そんな気にすることないんじゃないの?」
「へ……?」
苺ミルクを飲んでいたあたしは、目を丸くする。
「だって、あの“氷のプリンス”が選んだのはシイなのよ?もっと自信持ってもいいと思うけど?」
はーちゃんはおにぎりをパクりとかじって、あっさりとそう言った。
確かに千秋は氷のプリンスだ。
最近じゃ、あまりそう呼ばれることもなくなったけど、前は誰の告白も受け入れない冷たい王子様。
その千秋が……あたしを選んでくれた……。
それだけでも贅沢なのに、あたしはどこまで欲張りなんだろう。
「自信持ちなさいよ」
「ん……」
ここんとこあたしはずっと考えこんでいて、でも答えなんか出るわけもなく自己嫌悪に陥っていた。
でも、はーちゃんにパワー注入されて、ちょっぴり元気が出たよ。


