【続】俺様王子と秘密の時間



「なーにやってんのよっ」


昼休み、二階の校舎と校舎を繋ぐ渡り廊下に座るあたしに、はーちゃんは呆れ顔でやってきた。

さっき西山先生に怒鳴られたことを言っているんだろう。



「ちょっとボーっとしちゃって」


あたしは肩をすくめた。


あぁ……。

悩みの種カムバック……。


っていっても、まさかあたしがこんなに悩んでるなんて千秋は思いもしないだろうなぁー。

というより、あたしに悩みなんてなさそうとか思われてたりして。



「ねぇー、やっぱり王子となんかあったんでしょ?」


さすがはーちゃん、勘が鋭い。



「んー……」


なんかあったっていうか、あたしが一人で悩んでるんだけなんだ。

空回りしてるみたいで、ますます落ち込む。



「“付き合ってない”ってことで、悩んでんでしょ?」


はーちゃんはあたしの隣に腰をおろすと、おにぎりの包みを破く。