柔らかい声がした方へ顔を向けるとバイクに寄りかかる羽鳥。 そしてその横にはポケットに手を突っこみ、不機嫌そうにあたしを見つめる千秋が立っていた。 なんでこの二人が一緒に……? あの日見た夢が頭の中に浮かぶ。 夕暮れ時に伸びた3つの影法師。 黒いバイクと赤い傘。 夢の中に居るのかと錯覚した。 ドクン……ドクン……。 心臓が暴れだす。 これはあたしが見た夢の始まりと同じ光景だった。