【続】俺様王子と秘密の時間



そう思っていたら……


パコーンっ!



「ぎゃっ!!」


頭を叩かれたあたしは、ケータイ画面から恐る恐る顔をあげる。


ヒッ……!


そこには鬼の形相をした西山先生が腕を組んで、あたしを見下ろしていた。


あ……あれ?

なんで国語担当の西山先生が?



「川村、今は何の時間だ?」


何って、日本史じゃ……


って、まさか国語!?

ぎゃあああああ!

あたしったら日本史の教科書出してた……。



「高校三年にもなって何をやってるんだ!たるんでる証拠だっ!」


西山先生は鼻の穴をはち切れそうな程膨らませて、あたしにガミガミ怒鳴り散らした。


恐るべし、ゴリラ顔。


あたしに散々怒鳴り散らしたあと、ゴリラはジャングル……ではなく、黒板の前へ戻って行った。



「バーカ」

と、今まで突っ伏していた羽鳥があたしを見て笑った。


しゅん……。