「ありがと涼くん……」
「勘違いしないでよね。別に僕は先輩を応援してるわけじゃないんだからさ」
立ち上がると手すりに肘を乗せてあたしに背を向けた。
「ただ、弱虫な先輩が王子を好きだってアイツらの前でちゃんと言ってたから……」
涼くんの背中を見てなんだか嬉しくなった。
「だからもし告白するならちゃんと教えてよね」
「ん……」
「絶対だからね?」
「うん」
不思議と心が軽くなる。
涼くんは振り返ると今度は手すりに背中を預けた。
あどけなさが残る笑顔をあたしに向ける。
「その時は、僕が先輩を綺麗に撮ってあげるからさ」
涼くんは得意気に笑った。
放課後の昇降口であたしは靴を履き替える。
今日最後の授業が終わるまでの間あたしはずっと考えていた。


