一人取り残されたあたしは空気が抜けた風船みたいにその場にしゃがみこんだ。
どうしてかな。
どうして千秋はあたしに聞けって女の子達に言ったのかな……。
禁断の部屋に呼ばれた時だってそうだった。
秘密を止めにするとか彼女だって言えばいいとか。
いくら好きな人でも考えてることがわからない。
あたしはまた千秋が助けてくれるかもって、浮かれていただけなのかもしれない。
一応千秋の彼女なのにほんとに片想いみたいだ。
「酷い顔だね先輩」
「えっ?」
ふいに声をかけられて顔を上げると涼くんが立っていた。
いきなり現れるなんてビックリ。
「僕、見ちゃった」
「……」
「陰湿だよね。王子ファンって」
こんな情けないところ見られたくなかった。
あたしの隣に座ると涼くんはさらに続けた。


