【続】俺様王子と秘密の時間



ドキドキしてる……。

はーちゃんに背中を押されたあたしは、学校をサボりこんな真っ昼間に羽鳥の家に来てしまった。


羽鳥は今日学校に来てなかった。

もしかしたら家かなって思って来たのはいいんだけど。



「確か5階……だったよね?」


羽鳥の家はマンションだ。

一人でぶつぶつ言いながらエレベーターを押す指が決まらない。

羽鳥の家って前に一度来たことあるけど、今は状況が状況だけに馬鹿みたいに緊張しちゃう……。



うん、確か5階だ。

あたしはエレベーター内の“5”のボタンを押した。


あたしがいきなり来ちゃって羽鳥はきっとビックリするよね……。



今わかるのは前まで思っていた、“友達以上に大事”って気持ちに変化があること。

恋にはならなかった想いが恋に変わっていくような上手く言えない気持ち。



あたしは、羽鳥が好きなの?

それとも、羽鳥も好きなの?