【続】俺様王子と秘密の時間



――心の奥に埋まっている鉄砲玉が、焼けつくように痛かった。



「コウやめなさいよ!シイだってそんなことわかってるのよ!」

「……いいの。あたしが中途半端だからいけないの」


羽鳥を傷つけたかったわけじゃないの。

羽鳥は一番最初にできた友達と呼べる男の子だった。

大切な人を傷つけるしか出来ないあたしは、利己心の塊だ。


ふいにあたしの顔に影が出来る。



「恋に師匠なし。誰も教えてくれないんだよ、シイ?」


はーちゃんがあたしの顔を覗きこんでくる。