【続】俺様王子と秘密の時間



席についたあたしはまん丸なはーちゃんの瞳を見上げた。



「ふーん」

「ふーんって……」


羽鳥に好きだと言われたことや、今のあたしの気持ちを全部吐き出した。

はーちゃんに隠すのは嫌だったから。

だけど……。



「つまりさ。シイは今、王子も羽鳥も好きなわけ?」


羽鳥が好きだってハッキリと言える程、純粋にはなれなくて……。

千秋が好きな気持ちは今もあるのに、口に出す勇気すら持てなかった。



「黙ってるのは卑怯だ」

「えっ?」


あたし達の会話に突然コウちゃんが口を挟む。



「コウ、いつの間に居たのよ?」

「さっきから。全部聞いてたよ」

「悪いけど今大事な話してるの」


――バンッ!

はーちゃんの声を無視してあたしの机に両手をついた。


コウちゃん……?