「え?じゃないわ!彼女じゃなくても、王子の隣に居ること事態、釣り合わないって言ってんの!」
みんな去って行く中、メイクの派手な女の子がキツい口調で言う。
王子様に近づくのが、あたしみたいな凡人だから許せない。
そう言いたげな目つきだった。
「じゃ、じゃあ!どんな女の子なら……釣り合うの……?」
ほぼ無意識に叫んでいた。
女の子の眉間のシワが深くなる。
「クスッ。どんな?知りたいなら教えてあげる」
あたしはゴクリと生唾を呑みこんだ……。
はぁあああああ。
女の子達の攻撃を受けて撃沈したあたしは今、千秋が指定してきた禁断部屋へ向かう途中だった。
身体が重たい。
ううん、心までずっしりと重い。
「――シイっ!」
「は……羽鳥」
こっちに走って来る羽鳥は息を切らしていた。


