「そ、そ、そうらしいけど、いきなりなんで?」
「ふーん。なるほどねー」
「……なに?」
はーちゃんったら、ニヤニヤ笑ってどうしたのよぉ。
「だって、黒澤といい王子といい羽鳥といい、3年越しの想いなんだなぁって思って」
「へ……?」
キョトンとするあたしに、はーちゃんは説明する。
「黒澤も3年彼女を想い続けて。それに王子はシイを中3の時から見てたって言うじゃない?」
あ……。
はーちゃんは続ける。
「羽鳥だって1年の頃からずっとシイを想ってるから、今は3年目の片想いってかんじだわ」
クスクス笑うはーちゃんは、烏龍茶を口にして、更にこう言った。
「男だって、ちゃんと恋して、真っ直ぐに誰かを想ってるのよね」


