【続】俺様王子と秘密の時間



ついばむようなキスを落とされ、髪の先まで痺れてしまいそうだ。



「ふ……っ……」


角度を変えて唇を合わせ直す。

隙間なく繋がった唇。

千秋の柔らかい舌が侵入して、あたしの中を熱心に掻き回すと口づけよりも深く求めてきた。


もう、クラクラする。


そう思いながらもあたしは薄く口を開いて、千秋に絡め合わせて、濃密なキスを受け止めた。



「なに、その目?」


やっと唇が離れたかと思ったら、あたしの目を見てクスッと笑う。



「だ……だって……」


息継ぎって全然上手に出来ない。

だからあんなに長く激しいキスをされて、自然と目が潤んだ。


「そうやって、オレを煽ってるつもり?」


口角を吊り上げて挑発的な瞳であたしを見つめると、千秋はゆっくり身体を起こして胡座をかいた。