自ら千秋の部屋に来てしまった。
あたしったら、なにやってんの?
そもそも千秋にメールで呼ばれたわけでもないっていうのに……。
「おい」
「ヒッ……!」
名前を呼ばれただけなのにビクッと肩が跳ねた。
ガチガチに固まるあたしを見て、千秋は綺麗に敷かれてあるお布団に腰をおろすと、手招きした。
「んなとこに突っ立ってねぇで、こっちこいよ?」
ふわりと口元を緩めて言う千秋だけど、そのせいであたしの緊張の糸がピンッと張り詰めていく。
その微妙な笑みがなんか妖しいような気が……。
あたしは恐る恐るお布団に近づいて千秋と向かい合うように座る。
あれ?
あたし、変に意識してる?
「オレ、夜中って言わなかったか?」
「へっ?」
夜中って、なにが?
ポカーンとしているあたしを横目で見る。


