【続】俺様王子と秘密の時間



時々、千秋がわからなくなる。

あんな風に強引にキスとかして、もういいなんて拒絶するなんて。

けれどあたしもあたしだよね。

羽鳥のこと気になってたから。



逃げてきたあたしはみんなが楽しそうに園内を回る中、とぼとぼと肩を落としながら歩いていた。


はーちゃんは今頃、佐久間くんと楽しんでるだろうなぁ。

ああ、なんか泣きそうだよ……。



「顔面ぐちゃぐちゃだよ?」


そうなんです……。

あたしの顔はぐちゃぐちゃ……



「って、なによ……!」


ウゲッ!!

顔を上げてビックリ。



「黒澤拓海……またアナタ?」

「なぁ、一緒に回ろうぜ?」

「嫌です!アナタと回るなら一人の方がいい」

「冷たいなぁ〜シイは。でもお前に拒否権はねぇから」


は……?



「オレのお願い聞いてくれるんだろ?」

「うっ……」


そんなことすっかり忘れていた。