【続】俺様王子と秘密の時間



「なにすんのよ!エロメガネ!」


あららら。

はーちゃんったら、彼氏に向かってエロメガネって……。

突然の事態にはーちゃんはカンカンに怒りだした。

要するに今日は佐久間くんと回るって言いたかったんだね。



「コラ、葉月?怒ると可愛くないって言っただろ?」

「なっ……」


佐久間くんって学年トップで物凄く頭良いクセに、見た目はミルクティ色の髪の毛で結構派手……。

オマケにちょっとギザというか、はーちゃんの前では紳士的だ。



「じゃ、じゃあ…あたし、慎と行くから。ごめんね?」

「ううん!平気。行ってきなよ」


去り際に佐久間くんが振り返る。



「川村さんごめんね?葉月、貸りるから」


メガネの奥の瞳が緩んだ。


あーあ、行っちゃった。

はーちゃんはいいなぁ。

出来ればあたしも今日は千秋と一緒に……。