はーちゃんが羨ましいよぉ。
あたしの水着なんて薄ピンクのワンピースでなんだか子供っぽい。
かといってビキニなんて着れるような体型じゃないし……。
「お前だって似合ってんじゃん。水着……」
先にプールに入って大きな浮き輪で遊んでいた羽鳥が、濡れた前髪をくしゃりと掴んで呟いた。
天井から降り注ぐ太陽に照らされて、羽鳥の髪が光る。
……その横顔が艶っぽくて見惚れてしまいそうになる。
「シイしか見えてないのね〜」
「雅弥、照れてる〜!クスッ」
――バシャッ!
羽鳥が二人めがけて水を飛ばす。
それが合図みたいにあたし達はプールに飛びこんで、大はしゃぎ。
「ぎゃぁっ!」
あたしが乗った浮き輪を羽鳥がひっくり返してくるから、頭から落っこちた。
友達とこんな風に遊ぶのってすごく楽しいんだね。


